形容詞あるあるゲーム
先日、旧友との会合の場にて、突発的に思いついたゲームがある。
表題の通り、ジャンケンで勝った人間が形容詞を一つ決めて、残りの人間がその形容詞に最も相応しいと思う名詞を答えるというもの。
そして全員分の名詞が出揃ったところでいっせーのーでで各人誰かに指を指す、指された数の多い人間が最もお題の形容詞に相応しくない名詞を言った人間となる。
一見シンプルな民主主義的ゲームに見えて実は見えない要素が存在するのがこのゲームの真髄といえる。
微妙な間や、言い方、その人のイメージ、流れ等々。
突拍子も無い事を言ってしまうとアウトになるが、あまりにも面白みがないと逆に評価が下がるというバランス性もある。
例えば「悪い」というお題に対して、犯罪と答えた人間はアウトとなったが、「優しい」というお題に対しておふくろの味と答えた人間は評価された。
何が正解なのかはその時の空気に依るところが大きく、曖昧なもののように思えるが、実際このゲームと似たような事は日常に溢れている。
大人達は常に目に見えない物差しでセンスを測りあい、心の中で指さしゲームをしている。
そして指を指される事を恐れるがあまり、自分の意見ではなく空気を答えるようになる。
空気を吐く人間など、呼吸しているだけと変わらないし、呼吸をしてるだけの人間と話す事は独り言と変わらない。
しかし残念なことに、社会人になってからのほとんどが独り言で、相手にもきっと独り言を言わせてしまっている。
僕はこのゲーム無敗であるが、社会的には呼吸をするために呼吸をしているだけの、ただの植物人間となってしまっているのではないだろうか。
このままでいいのだろうか。
なんのために呼吸をしているのか、その目的を勝ち取らなければならない。
行動を起こそう、その時初めて僕は植物を卒業し、社会的哺乳類へと進化を遂げるのだから。
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